2024年の振り返り
はじめに
2023年に引き続き、2024年は個人的にも社会的にも変化の多い年でした。
個人的なことと社会的なことに分けて振り返りをしたいと思います。
個人的なこと
仕事
相も変わらず大企業の管理部門でブルシットジョブに邁進しております。
ブルシットジョブというのは無味乾燥な書類仕事のことですが、一方でやりたがる人が少ないので、給料や労働環境は良いです。
その意味ではちょうどディズニーのキャストやスタバのバイトの逆ですね。こちらはみんながやりたがるので、キツくても最低賃金付近の時給で人が集まってしまいます。
そんなブルシットジョブにも個人的には少し楽しい部分がありまして、例えば法解釈のような話について同僚と議論すると思いがけない発想に出会えたりしてこれはこれで悪くなかったりします。
そういったブルシットジョブの愛せる部分を大切に育てて、ブルシットジョブを好きになれば、やりがい・給料・労働環境を総取りできると思うのです。
以前考察した労働のトリレンマ(やりがい・給料・労働環境を総取りすることはできないという命題)はあくまでも通常の価値観の人についてのものであって、他の人がやりたがらない仕事が好きな変態には成り立たないのかもしれません。
そう考えると少し希望が湧いてきました(?)
生活
引っ越してライフスタイルがガラッと変わりました。
休日は車で出かけることが増えて格段にアクティブになりましたし、ジムで肉体改造に励んで心身ともに健康になりました。
自炊の頻度も増えて栄養バランスが良くなりましたし、去年より生活はだいぶ上向いたのではないかと思います。
趣味
ゲーム製作
今年は3本のゲームとアプリをリリースすることができました。
去年は7本だったので少し減ってしまった感があります。
サボっていたというわけではなく、後述しますが別にやりたいことがあったのです。
来年は連続体シミュレーションエンジンElastoを活かして新たな物理シミュレーションゲームを作ろうと思います。
学習
連続体シミュレーションエンジンを実装する際に材料力学を勉強しました。
フックの法則の汎用性の高さに驚き、改めて物理の面白さを実感しました。
材料力学から派生して建築学にも興味を持ち、本を数冊読んでおりました。
抽象的な分野としては言語哲学に興味が湧いており、ウィトゲンシュタインに挑戦中です。
芸術
元々理屈っぽい人間で感性が乏しかったのに、社会に出てからより一層感性が失われた気がしたので、感性を養うために絵画教室に通いました。
デッサンを習うことで、技法が身に着いただけではなく、例えば日常生活でガラスの容器を見ただけで綺麗だと思うようになったとか、世界を見る目が変わった気がします。
今年だけで美術館を10か所以上巡っておりますし、小規模な展示を含めると20か所以上は巡ったと思います。
その中にはほぼ毎日通っていたところのすぐ裏という場所もあって、自分の日常のすぐそばで別の人が全く違うことを考えながら過ごしていたのだなと思うと世界が広がった感じがします。
絵画だけでなく造形も少しやっており、自分にとって今年はゲーム製作の年ではなく芸術の元年でした。
当サイトにもGalleryを追加したので、もしよければ一目見ていただけますと幸いです。
社会的なこと
世界的なインフレ
世界的にインフレが深刻で、先進諸国の与党は選挙で総崩れになりました。
日本でも物価高対策に有効打を打てなかった自民党が少数与党となり、政局が混迷しております。
世界各国の選挙結果について様々な分析がありますが、個人的にはインフレは与党に不利というシンプルな分析に納得しております。
そして少なくとも日本については今後も円安によるインフレが続くと思われます。
アメリカの大統領選ではトランプが再選を果たしましたが、本人はドル安志向に見えるものの実際にはドル高が進んでおり、アメリカが世界各国に対してインフレを輸出するという構図になっております。
日本では日銀がつい最近利上げを見送っており、金利差が開いたままで1ドル160円台の大台が見えております。
足元ではCPIベースだと2%強のインフレですが、食料品はもっと上がっているので、スーパーなどで感じる体感のインフレ率は10%ぐらいではないでしょうか。
円安インフレにより日々の生活が苦しくなるだけではなく、外国株が割高になって買いにくくなるので、私のような資産形成期の労働者にとっては非常に苦しい局面だと思います。
インフレによる生活苦は選挙結果だけでなく闇バイトの流行など体感治安の悪化にも反映されているようで、世相の暗さを感じます。
国際秩序
ロシア・ウクライナ戦争は未だに続いておりますし、イスラエルはパレスチナのハマスだけではなくレバノンのヒズボラにも攻撃を開始しました。
そして、シリアのアサド政権の崩壊により深刻な政情不安が起きています。
国際秩序は去年に増して混迷を極めていると思います。
2024年の抱負の振り返り
ちょうど1年前に抱負を掲げておりましたので、その振り返りをしたいと思います。
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ブルシットジョブを究める
まずまずできたのではないかと思います。
日々の業務の背景を考察したり、専門書を読んで自己研鑽に励むことができました。
また、専門分野に関する規制が更に複雑化することで、普通の人がやりたがらない仕事がどんどん湧いてきていますので、失業の心配は全くありません。
そういった業務をできるだけ楽しんでいき、社会のすみっコぐらしをしていく所存です。 -
もっと多くの人に作品を見てもらう
これはあまりできませんでした。
年初には東京ゲームダンジョンに参加したものの、リアルのイベントはそれっきりで、作品の宣伝はあまりできませんでした。
ただ、毎回コメントをくれる方が少数ながらいらっしゃって、そういった方々が励みになっております。
そもそも営利目的ではありませんし、やっていることが物理シミュレーションなどニッチ寄りですので、狭く深く交流をしていき小宇宙を楽しんでいきたいです。 -
生活を安定させる
主に健康や生計に関する目標でしたが、これはかなり良くできたのではないかと思います。
引越しにより半ば強制的に生活習慣が変わったのですが、これが良い方向に行ったと思います。
外食やコンビニが遠くなったので自炊の頻度が増えましたし、車を手に入れたことで人混みが嫌いな自分でも気軽に出かけられるようになりました。
インフレのせいで人生のプランが狂ってしまった部分もありますが、これは個人ではどうしようもないと思いますし、うまくやれた方なのだと思います。
2025年の抱負
大筋は2024年と変わらないのですが、2025年の抱負は以下のようにしたいです。
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ブルシットジョブを究める
新規制に精通し、一流のブルシット人材になりたいです。
そのためにはまずはブルシットジョブをできるだけ楽しんでいきたいのですが、これが非常に難しいので、試行錯誤したいと思います。
例えば、一日の初めにメールボックスを見るとガン萎えしてしまうのですが、思い切ってメールを後回しにして専門書を読むことから始めるなど、テレワークなので色々試していきたいと思います。 -
芸術を更に追及する
絵画や造形を続けていきたいです。
そして物理シミュレーションと芸術の融合形態など、自分ならではの表現の形も追及していきたいです。
もっとも、学問や芸術など色々手を出していますが、その背後には自然の美しさに対する感動という一貫した動機があるので、おのずと融合していくのかもしれません。 -
YouTubeやSNSを見すぎない
最後はものすごく具体的で卑近な目標ですが、かなり難しく、そして重要です。
せかせかとするのが嫌で、コスパやタイパといった言葉はあまり好きではないのですが、それでもYouTubeやSNSに時間を吸われ過ぎており、貴重な人生を明らかに浪費しています。
多分、依存症なのだと思います。気づけばShortsを見たり、たいして興味もないタイムラインをスワイプしてしまったり。
友人と交流するならLINEやDiscordのような空間の方がずっと健全な気がしてならないです。
ダラダラすることは尊いことだと思いますし大切にしたいのですが、庭をぼーっと眺めたり落書きでもしたり、もっとマシなだらけ方をしたいです。