【デッサン学習記】ガラスの表現手法
絵画教室
以前、この記事で感性を養うために絵画教室の体験に行ってきた話をしました。
実はその後に正式に入会し、デッサンを習っております。
本記事ではガラスの表現について先生から学んだことを備忘も兼ねて学習記として残そうと思います。
ガラスの性質と難しさ
ガラスにはどのような性質があるか、いったん列挙してみたいと思います。
- 表面は光を反射するため映り込みがある
- 透明である
- キラキラしている
こういったガラスの性質を、デッサンでは白と黒だけで表現しなければいけません。
いざワイングラスのデッサンをやってみようとしたところ皆目見当がつかなくて途方に暮れていたのですが、先生に教えていただいたおかげでコツを掴むことができました。
描いたもの
ワイングラスとウイスキーグラスを描いたものがこちらです。
ガラスの表現手法
立体の情報を伝える
ガラスは確かに透明ですが、他の物質と同じく光の当たる上面は明るく、側面は暗くなります。
また、点の光源を前提とすると同一平面内でも光源に近い部分は明るく、遠い部分は暗くなります。
そういった他の物質にも共通する構造を描画することで立体感が出ます。
厚い部分を濃く表現する
ガラスの厚みは一様ではなく、グラスでは荷重を支えるために下部がより肉厚になっています。
また、円筒形のグラスを横から見ると、正面よりも側面寄りの部分の方がガラスが厚く見えます。
ガラスが厚くなっている部分を濃く表現することでメリハリが付きますし、後述のキラキラを表現するための手法の準備にもなります。
キラキラとは濃淡の急激な変化である
ガラスのキラキラした感じというのは、デッサンの黒い部分と白い部分を急激に変化させることで表現できます。
ただ、そもそも濃い黒が無ければ白は際立ちません。
そこで、先ほどガラスが厚い部分を濃く表現したことが効いてきます。
ガラスのキラキラしている部分は厚い部分でもありますし、そこを濃く表現しているので、良く角を尖らせたプラスチック消しゴムなどを使って部分的に急激に白くすることでキラキラを表現することができます。
映り込みを描画する
蛍光灯の映り込みなどを描画することでよりガラスらしくなります。
ただ、映り込みはあくまでも引き立て役なので、最後に仕上げ程度に描きこむのが良い気がしています。
最後に
ガラスを白と黒だけで表現するというのは難しく感じられましたが、先生に教えられたことを活かして描いた結果、ガラスらしいものが浮かび上がってきて、その体験はとても楽しいものでした。
また、ワイングラスのようなものは日常生活で非常にありふれたものですが、数時間これをじっくり観察したことはこれまでの人生にはなく、身の回りにありふれたものであっても案外知らないことは多いのだと実感しました。
その意味でも世界が広まりましたし、デッサンを始めて本当に良かったなと感じております。