【MBTI】IN型が会社で他タイプとうまくやっていくには
MBTI
当サイトはゲームやアプリがメインコンテンツなのですが、MBTIとゲームを絡めた記事が予想外に伸びたので、今回はゲームと切り離してMBTIを単独で論じてみたいと思います。
MBTIとは、パーソナリティ分類のフレームワークの一つです。
人間の性格を4つの軸に分け、それぞれの軸は2つの対立する要素からなっています。
その結果、2の4乗で16タイプの類型に分かれることから、16タイプ性格診断などと呼ばれることがあります。
MBTIについての詳細は私の過去の記事やネット上の解説をご参照ください。
考察の射程
今回は、IN型の人が会社で他のタイプの人とうまくやっていく方法を考察してみようと思います。
考察の射程は以下の通りです。
一定以上の規模の企業
小規模の企業だと、例えばベンチャー企業は多種多様であり、またオーナー経営の零細企業などは個別性が高すぎて包括的に論じるのは難しいです。
一方で、会社の規模が大きくなるにつれ、保守的になってきます。
どこも似たような組織形態や管理方法(具体的に言うと「官僚制」)になってきますので、包括的に論じやすくなります。
今回は、一定以上の規模の企業を考察の対象として考察していきます。
目線はIN型
理由のひとつ目は、私がIN型の当事者だということです。
MBTIはE型 VS I型のような2項対立のように見えますが、実際にはグラデーションがあり、E90%のような極端な人は少なく、むしろ真ん中に寄っているのが普通です。
一方で、私はIとNの気質が極端に強く、IN型の当事者であります。
当事者であることは客観的な議論を困難にしてしまうかもしれませんが、一方で当事者だからこそそれなりの解像度で話ができると自負しております。
理由の二つ目は、IN型は会社で困難を抱えるケースが非常に多いためです。
IN型と真逆のES型であれば、持ち前の適応力の高さで会社で困難を抱えることは少ないと思いますので、そもそもこのような考察は不要であるように思えます。
この記事にたどり着いた方のうちには、実際に会社で何かしら困難を抱えたIN型の当事者も多いでしょうし、まさにそういった方々のお役に立てれば幸いです。
タイプ別対処法
EN型
EN型を概観すると、EN型は学校のような場所では非常に目立つ人たちです。
発信力が高く、その内容も独創的であり多くの人の印象に残ります。
しかし、会社の規模が大きくなるにつれて規則や規制で雁字搦めにされていくので、EN型の影響力はそれほど大きくない印象です。
ENTJ
ENTJは指揮官タイプや独裁者タイプと呼ばれる人たちです。
非常に能力主義的で競争心旺盛な彼らは政治家などに多く、社会に対して多大な影響を与えています。
「上に行けば行くほど向いている」というのがENTJ型の特徴なのですが、起業していきなり経営者になったり選挙に当選していきなり自治体の首長になったりするようなケースとは違い、会社内部のトーナメント式の出世競争で最下層から地道に勝ち上がっていく必要がありますので、ENTJは途中で上から嫌われて案外出世できない場合もあります。
仮に出世できたとしても、会社の規模が大きくなるにつれて、ENTJの独裁を許さないような仕組みが数多くあります。上場企業であれば内部統制の水準が飛躍的に高まるので尚更です。
そうした中でENTJが専横を働くことはかなり難しいです。
要するに、ENTJは影響力の強そうなイメージとは裏腹に、保守的な企業では案外脅威にならないのです。
ENTJとのやり取りで困難を抱えたとしても、他の人とうまくやっていければ問題ないでしょう。
ENTP
企業家精神豊かなENTPは、保守的な企業ではIN型と同じくくすぶっている可能性が高いです。
ENTPは非常に目立つタイプであり、他のタイプにミスタイプすることはほぼ無いでしょう。
会社で話し相手がいなくてつまらないときはENTPだと思われる人と一緒にコーヒーを飲みに行きましょう。
IN型にとってENTPはあっさりしたポジティブ人間のように映り、人生相談の相手として向いているタイプではないでしょうけれども、IN型をも楽しませてくれるエンターテイナーであることは確かです。
ENFJ
癖の強い人間の多いN型の中で最も穏当なのがENFJでしょう。
真面目な彼らは保守的な企業ではN型の気質を隠すことが多く、ESFJのように見えることが多いです。
しかし、穏当であるからと言ってIN型に優しいとは限らず、S型ほどではなくても同調圧力を掛けてくることもあります。
ただ、会社でそれなりの影響力を持っていて、かつ、IN型にも一定の理解があるENFJは、IN型にとって真っ先に味方につけるべき相手でもあります。
多少の同調圧力は我慢して、ENFJとは共存共栄を目指していくのが大事だと思います。
ENFP
ENFPを説明するのは難しいですが、それでも敢えて一言で言えば「メルヘンチックな陽キャ」でしょうか。
いわゆる「陽キャ」の中ではIN型に対して最も理解があると思われ、また、FP型の例に漏れず優しくてゆるいタイプであると思われます。
そのため、IN型がENFPと接する上で困難を抱えることはそもそもあまりないのではないでしょうか。
ES型
会社で最も幅を利かせているのがES型です。
生粋の体育会系人間である彼らは部活動のように目的や方法がハッキリしている組織では圧倒的な制圧力を誇り、そこにIN型が介入する余地はないと言えます。
ES型といかに折り合いをつけるか――これが私の会社員生活の大きなテーマであり、そして本記事で最も考察に力を入れた部分であります。
ESTJ
最強の組織人、ESTJ
IN型が会社員をやる上で最大の脅威はESTJです。
そして、この記事はESTJについて述べる記事だと言っても過言ではないです。
まず、彼らは最強の体育会系人間であり、最強の組織人です。
平社員や中間管理職に向いているのはもちろん、保守的な企業であればやることがハッキリしているので、トップにも向いています。
実際に大企業のトーナメント式出世競争を見ていると、ESTJは最も社会的成功度が高いとされるENTJに勝つことすら多いです。
上から下までESTJが幅を利かせているので、会社のどこに行ってもESTJが影響力を行使している状況であり、体育会系を苦手とするIN型が体育会系そのものであるESTJといかに折り合いをつけるかは喫緊の課題です。
次に、彼らはとにかく細かく干渉してくるタイプでもあります。
「やることだけやっていればよい」というスタンスでは決してなく、細かい所作に対する要求も多く、そしてSJ型の例に漏れず硬直的であり反論を認めるタイプではありません。
IN型は集団競技の部活動や自称進学校などで感じた苦痛を、会社員としてESTJから再び感じることになるのです。
ESTJのトリセツ
会社という組織でIN型がESTJに勝つことは不可能です。
勝とうとするのではなく、とにかく受け流すことが重要です。
まず、彼らは発言力が大きいですが、話している内容をよく聞くと、極めて常識的であったり会社の上層部が言っている内容をそのまま言っているだけだったりします。
そのため、彼らの発言がキツく感じられることがあったら、「社内報の読み上げ音声を聞いているだけなのだ」と思って受け流すのがいいでしょう。
次に、彼らと話すときには深く考え込んではいけません。
特にIN型は人と話すときに深く考え込む傾向にありますが、ESTJと話しているときに深く考え込むのは逆効果で、そういった内側に籠る態度や応答速度の遅さが不快感を与えてしまう可能性があります。
聞かれたことに対して、常識的で当たり障りのない返答を素早く淡々と返すことに専念しましょう。
ESTJにとって重要なのは話の内容ではなく態度や応答速度の方であることが多いです。
逆に言うと、そこさえしっかりしていれば驚くほどあっさりと引き下がってくれる傾向にあります。
対処法さえわかればワンパターンで対応可能なので、慣れるまでが勝負です。
最後に、ESTJの常識人ぶりを逆手に取る方法も有効です。
例えば彼らは学問に興味を持たない傾向にある一方で、学歴には異様に関心があったりします。
学歴のあるIN型であればESTJから過剰に軽んじられることは少なく、勝手に一定程度の畏敬の念を抱かれることもあります。
それ以外にも、結婚しているといった社会的なステータスがあればESTJは認めてくれる可能性が高いです。
IN型は人を表面的なステータスで判断することに対して怒りを覚えることが多いかもしれませんが、まともに怒っても意味は無いです。
くどくて申し訳ないですが、とにかく受け流すことが重要であり、まともに取り合ってもお互いにとって何一ついいことはありません。
ESTP
不真面目なESTJという感じのESTPですが、桁外れのフットワークと社交能力で営業などの分野では卓越した成果を残すことが多く、会社ではESTJほどではないにしろ幅を利かせている傾向にあります。
彼らは非常に攻撃的であることもあり、IN型が苦手意識を持つことも多いです。
一方で、とにかくあっさりしたタイプでもあります。
私の経験だと、恫喝気味に接してきたESTPが、次の日には何事もなかったかのようにフレンドリーに接してきたこともありました。
ですので、仮に攻撃されたとしても、こちらも特に何も考えず対応すべきです。
間違っても家に帰った後に内省してはいけません。次の日にはあちらは気にしていないのですから。
ESFJ
面倒見の良いお母さんタイプであるESFJは、特に女性の多い職場では取り仕切っているタイプでもあります。
優しく面倒見が良いのですが、IN型が人生相談の相手にするのはオススメできないです。極めて常識的な返答が返ってくるだけでしょう。
優しい一方で集団主義的なタイプでもあるため、IN型はESFJからの有形無形の同調圧力に苦慮することもあるかと思います。
ただ、ESFJがこちらを値踏みしてくるときの採点項目は、ESTJと同じく「挨拶をちゃんとしているか」などといった表面的なものに留まることが多く、そこさえ取り繕っていれば元々優しいタイプでもありますので何とかなるでしょう。
目を付けられない程度にやり過ごし、共存共栄を図るのが良いと思います。
ESFP
集団主義的で同調圧力の強いES型の中でも、FP型の例に漏れず優しくてゆるいタイプです。
IN型がESFPと接する上で困難を抱えることはそもそもあまりないのではないでしょうか。
IS型
IN型と同じく内向的である彼らは、干渉してくるタイプではないです。
そのため、共存共栄を目指しやすいタイプです。
個人としての影響力は大きくないですが数が多いので、味方につけることは有効だと思います。
ISTJ
控えめなESTJという印象です。
確かに細かいのですが、そこまで干渉してくるタイプではないです。
ややキツめの言動も見られますが、ST型特有のあっさりした気質も持ち併せているので、あまり深く考えず字面通りに応対しましょう。ISTJもそれを望んでいるのではないでしょうか。
ISTP
一匹狼なタイプであり、男性に特に多いです。
つっけんどんな態度ではありますが、S型の中でも最もN型に理解があるように思われ、しかもほとんど干渉してこないので、自分の世界を持ちがちなIN型と意外にも共存共栄を図りやすいタイプです。
ISFJ
真面目で控えめであり、そして優しいタイプです。
非常に協調性が高く、どの職場でも縁の下の力持ち的な存在です。
極めて無難なタイプであり、ISFJと接する上で困難を抱えることはまずないのではないでしょうか。
ISFP
内向的で、控えめで、そして優しくてゆるいタイプです。
最も数が多いタイプであり、特に女性であればどの職場にも必ずと言っていいほどいるタイプでもあります。
極めて無害なタイプであり、ISFPと接する上で困難を抱えることはまずないのではないでしょうか。
まとめ
癖の強いEN型は保守的な会社だと意外と目立たず、そしてIS型は元々大人しいので、IN型が接する上で困難を抱えるのはES型、特にESTJが多いかと思います。
ただ、ES型のおかげで会社が回っているという面も多分にあります。
私の場合は「一定程度の感謝と尊敬の念を抱きつつ、うまく受け流しながら共存共栄を図る」というスタンスに行きつきました。