ゲームをやらなくなってきているという話
ゲーム離れ
ゲーム製作にはインプットが重要です。
流行を把握するためだったり、表現の手法を学ぶためだったり、そしてゲームの楽しさを再確認するためだったりと、それには多種多様な目的があります。
しかし、私は年を重ねるごとにゲームをやらなくなってきてしまいました。
そして、これは私だけではなく、多くの人にも当てはまることかと思います。
そこで、ゲーム離れの理由を考えてみることで、次の創作の活路を見出そうと思います。
ゲーム離れの理由
まとまった時間が取れない
仕事をしていると平日はずっと拘束されますし、土日は平日の疲労を回復したり溜まった家事をこなしたりしているとあっという間に終わってしまいます。
学生のときは試験期間中などは忙しかったですが、それでも時間の使い方を自分で選べたので、拘束度合いという意味では格段に低くてまとまった時間を取りやすかったです。
据置ゲームの場合、最初から楽しいゲームというのはあまりなく、数時間プレイしてゲームシステムを理解し始めてから一気に楽しくなってくるのですが、その数時間にたどり着くハードルが高くなっている気がします。
今の流行に興味がない
「では、据置ゲームではなくスマホゲームを隙間時間にやればいいのではないか？」という話ですが、私はスマホゲームに興味がありません。
スマートフォンが普及してからスマホゲームは爆発的に広がっていますが、射幸心を煽るようなガチャシステムが個人的には好きになれません。
ガチャは出費もかさみますし、だったら現実世界で釣りをしていた方が射幸心も腹も満たせるので一石二鳥ではないかと思えてならないのです。
探すのが面倒くさい
もちろん、ガチャシステムの無いスマホゲームもたくさんあることを承知しています。
また、スマホでもプレイできるブラウザゲームが多数あることも承知していますし、現に私はこうしたゲームを作っております。
しかし、例えばitch.ioには84万件ものゲームが登録されていますし、世の中には夥しい数のゲームがあります。
行動経済学の理論では、「選択肢が多すぎると消費者は選択をするのが難しくなり、結果的に選択を避ける傾向にある」というものがあり、まさにこれが該当する事例だと思います。
Googleやゲームサイトに入って、膨大なゲームの中から面白そうなゲームを探し出すという作業が億劫でできなくなってしまっています。
そしていつしか、かつて好きだったゲームの続編しかやらなくなってしまいました。
やりたくなるゲーム
上記を踏まえると、「短時間で遊べて、探す面倒くささがない」ゲームがいいような気がします。
また、個人的には射幸心を煽るような要素が無く、純粋にゲームとして面白いものだったらなお良いです。
一つ思いついたのが、埋め込み型ウィジェットのようなゲームです。
例えばTwitter(現X)では、ツイートの中に画像や動画を埋め込むことができますが、iframeを使ってブラウザゲームを埋め込むことは技術的には十分可能かと思います。
（運営側がこれをやらないのは、セキュリティ上の理由が大きいためかもしれません）
ブラウザゲームをツイートに埋め込むことができれば、タイムライン上で流れてくるゲームを見た瞬間即座にプレイすることができますし、探す手間もリンクを辿る手間も省けると思います。
いわば、ゲームとは「探しに行くもの」ではなく、「そこにあるもの」になるのです。
「実際にプレイできるゲーム広告」と言った方がイメージが伝わりやすいかもしれません。
そのようなゲームは、とにかく即座にプレイできることが必須条件です。
チュートリアルもセーブデータも作れないので、表現の幅がかなり制約されます。
しかし、おもちゃのように直観的に遊べる物理シミュレーションゲームであれば、タイムライン上にポンと置いておいても楽しんでもらえるのではないでしょうか？
「水の流れを変えて水車を回す」、「ひたすら豆腐を積上げる」、「プリンをつつく」など、触って楽しむゲームがまさに向いているのではないでしょうか。
現在のTwitter(現X)では、このような仕組みのゲームを置くことはできません。
そのため、別の方法を考える必要があります。
例えば、このWebサイトではゲームは別のタブで表示させますが、それすら廃止して紹介画面に埋め込んでしまった方が良いのかもしれません。
唐突かもしれませんが、この記事にゲームを埋め込んでおいて、今読んでいるあなたに触ってもらうのもいいかもしれません。
ブラウザゲームは非常に機動性が高いので、こうしたことが可能なのです。
ある日突然「そこにある」ゲームに出会い、とりあえず触ってみて、なんだか面白くてほんわかとした気分になる。
私自身そういった体験をしたいですし、そしてそれをみなさんに提供できればもっと嬉しいなと思っております。