2023年の振り返り
きっかけ
2023年も今日で終わりです。
年を重ねるごとに、一年が経つのが早く感じられます。
この感覚は多くの人が持っているようで、「ジャネーの法則」と呼ばれているそうです。(法則というより経験則な気がしますが。)
たまには立ち止まって振り返らないとあっという間に人生が終わってしまうので、今回は2023年を振り替えろうと思います。
個人的なこと
仕事
相も変わらず大企業の管理部門でブルシットジョブに邁進しております。
医学部に行って医者になった友人知人と比べると、「会社員の仕事に興味を持てないなら地元の医学部に行っておけばよかったなぁ」と思うことも多いですが、一方で大学では一生の友となる天才的な友人に数多く出会えたのもまた事実であり、最近はブルシットジョブに興味を持とうと前向き(?)に努力しているところです。
実のところ、ブルシットジョブというのはやりがいがないこと以外はかなり割のいい仕事であり、やりがいを感じられるような隙間領域をうまく見つけ出せば、社会不適合寄りでオタク気質な私でもうまくサバイブすることができる気がしてきました。
このことは以下の記事でも考察しております。
政治と資格に守られている医師と異なり、会社員というのは例え高学歴であったとしても辞めたらただの無職になってしまいます。
社会不適合寄りでオタク気質な人間は大企業に入ったからといって決して安泰というわけではなく、全国転勤やジョブローテーションで突然死してしまうことも多々あるので、ブルシットジョブの専門家として生き残るための戦略を練ることに余念を欠くことは許されません。
傍から見ると大企業というのは巨大なタンカーのように揺るがないものだと思われがちで、それは確かにそうなのですが、一方で会社が安定しているからといって従業員が安定しているとは限りません。
会社は従業員が安穏と怠けないように従業員同士を競争させる仕組みを数多く用意していますし、大企業の従業員というのは羨ましがられる一方で苛烈な競争社会で疲弊しているように思えてなりません。
巨大なタンカーに必死でしがみつく従業員の姿というのは外からだとあまり見えてこないのではないでしょうか。
競争というのは人を成長させる一面もありますし、競争自体を否定するわけではないのですが、一方で自分にとって不要な競争というのも数多く存在すると思いますので、その場の雰囲気に飲み込まれて何から何まで張り合おうとするのではなく、一度立ち止まって冷静に考えてみることが重要なのだと思います。
生活
大変有難いことに生涯を共にする伴侶となる方が見つかりました。
ペーパーテストが異常に得意だった一方で、「就活」や「婚活」などの「活」が付くものは何かと苦手で散々な思いをしてきた私ですが、それでも素晴らしい相手を見つけることができたのは、「人格のある神はいない」という私の思想を揺さぶるほど強烈な出来事であり、超越的な存在による作為を感じざるを得ません。
さて、婚活が終わったとしても、次は家探しだの教育だので世の中は競争に満ち溢れています。
単純な学力による殴り合いであるペーパーテストと違って、これらの総合格闘技的な競争では散々な目にあってきましたしもはや興味もないので、距離を置いて隠遁生活に走りたいと思います。
趣味
創作活動
今年は7本のゲームとアプリをリリースすることができました。
リリースした作品については個々の記事があるのでここでは深入りしませんが、本業の傍らで創作活動を行っている者としてはかなりのペースでリリースすることができたのではないでしょうか。
また、流体シミュレーションゲームに物理シミュレーションゲームの「ブルーオーシャン」を見出してのめり込みましたが、Tsunami Tacticsは過去作とは比にならないヒットを記録し、特に海外で大いにウケたことは自信に繋がりました。
他には、技術記事をまとめるために立ち上げたブログも、エッセイや論考など様々な種類の文章に手を出した結果、かなりの記事数になってきました。
これらの活動のおかげで、当Webサイトも大変賑やかになってきました。
コンテンツの質・量共に向上してきた実感がありますので、あとは広報ですね。
学習
流体シミュレーションエンジンを実装する際に流体力学を勉強しました。
理系教養レベルまでの質点系の力学とはだいぶ違ったので大変ではありましたが、一方で根本的な原理さえ分かればあとは数学的な手続きの話になるので、数学をある程度知っているというのはかなりのアドバンテージになるなと思いました。数学や物理は積み重ねが本当に大事ですね。
一方で文系分野の学習をする時間はあまり取れなかったように思います。
ブルシットジョブの考察をする上でのベースとなる知識でもありますし、そういった意味では実用面においても必要であると言えるので、もっとたくさん本を読みたいですね。
運動
加齢に伴う代謝の悪化というのをひしひしと感じており、拡張政策を採る腹肉により私の健康は日々脅かされております。
一方で、人生100年時代の到来を強く感じており、健康の価値を再認識しているところです。
運動しないにしろ、せめて外に出る習慣づけぐらいはしたいですね。
社会的なこと
AI
2023年に起きたブレイクスルーといえば何と言ってもAIでしょう。
Chat GPTのような生成AIは多くの人に衝撃を与えました。
保守的な日本の大企業ですら「AI!AI!」と叫んでおります(「お猿さんだよ~!」と続きそうですね)。
しかし、生成AIがホワイトカラーの職を奪うのはかなり先の未来だと思っており、人間を労働から解放する技術だとは思っていません。こちとら早く養ってほしいのですがねぇ。
国際情勢
ロシア・ウクライナ戦争は停戦の気配がありませんし、ハマスの奇襲攻撃に端を発したパレスチナ紛争は過去の小競り合いとは比べ物にならないほどの規模になっています。
どうやら国際情勢は不安定化しているようです。
そして、来る2024年にはアメリカ大統領選があり、大きな興味をもって注視しております。
高齢により挙動が怪しくなってきたバイデンと、異常なバイタリティのせいで忘れられがちなもののそれなりに高齢なトランプとで戦うのでしょうか。これもう限界老人バトルでは…
少子高齢化
令和4年の合計特殊出生率は過去最低の1.26であり、まだ統計がないものの今年の合計特殊出生率も相当に低い水準になるように思われます。
行動制限が緩和されてこれですので、どうやらコロナによる一過性の出生減ではないようです。
また、人口動態にはモーメント(慣性)がありますので、そもそも合計特殊出生率が人口置換水準まで回復したとしても当面の間は人口減少が続きます。
つまり、少子高齢化というのは確定した未来なのです。
一方で、このレベルの少子高齢化を経験したことがある国は無いので、社会がどのように変わっていくかについては予想が難しい部分があります。
企業の定年制のようなこれまで当たり前だった仕組みは見直しを余儀なくされ、失われた30年の時代には考えられなかったような社会の変化が起きるのかもしれません。
少子高齢化に伴う労働力不足への対応として「学び直し」や「リスキリング」が話題になることも多いですが、これらは国や企業にとって合理的な施策である一方で、個人にとって合理的かは注意して見極める必要があります。
個人にとっては、下手に会社の外に飛び出してセカンドキャリアを目指すより、会社にしがみついた方が利益になるという場合もあり得るので、その場の雰囲気に飲まれて冷静さを欠くことはやはり危険だと言わざるを得ません。
2023年の総括
2023年というのは、個人的にも社会的にも変化が多かった年でした。
そしておそらく2024年も変化の多い年になるでしょう。
今のところ変化を楽しんだり興味を持ったりできているのですが、これから加齢に伴い変化に対する耐性がどうしても無くなっていくと思われますので、変化が起きても慌てず騒がず落ち着いていられるように老成することを目指したいです。
2024年の抱負
私個人では社会的なことをどうにかすることはできませんし、そしてどうにかしようとも思いませんので、2024年の抱負としては専ら個人的なことを挙げたいと思います。
- ブルシットジョブを究める
良くも悪くも人生の先が見えたので、あとは黙々と究めるだけです。
18歳と22歳という2つの節目の年で人生が決まる日本社会の性質について思うことはたくさんありますが、先ほど言及したとおり私個人では社会的なことをどうにかすることはできないので、置かれた環境で自分の強みと弱みを正しく認識して生き抜いていこうと思います。 - もっと多くの人に作品を見てもらう
ゲーム、アプリ、エッセイ、論考など、かなりの量になってきました。
そろそろ広報を強化すべき段階に入ってきております。
自己アピールの類は苦手分野ではありますが、ブルーオーシャンを的確に見抜いてそこに重点的に取り組んでいこうと思います。
何個かアイデアがあるので、それは追い追い実践しようと思います。 - 生活を安定させる
私のような想像の世界の住人は生活をおろそかにしがちです。
運動不足になったり夜更かししたりは日常茶飯事で、せめて食事には気を付けているのですがそれでも不十分です。
一方で、人生の先が見えたので、生活の基盤は圧倒的に組み立てやすくなりました。
ここで健全な習慣をルーチン化させることができれば今後の人生において大いに価値のあることだと思いますので、最初はつらいかもしれませんがここが踏ん張りどころですね。