物理シミュレーションゲームで体験する津波の脅威
津波のメカニズム
日本は地震大国であり、津波のことを知らない人はいないと思います。
実は、"tsunami"という言葉は海外でも通じるほど広く理解されています。
それほど知名度の高い津波ですが、発生するメカニズムをご存知でしょうか?
通常の波との違い
津波というと、通常の波が大きくなったようなイメージを持つかもしれませんが、津波と波は根本的にメカニズムが異なります。
まず、波は海上を吹く風によって発生します。
波はあくまでも海面付近の現象であり、波長(波の周期的な長さ)は短いです。
一方で、津波は海溝型地震や海底火山の噴火などによる海底地盤の変動によって発生します。
海底地盤が隆起または沈降すると、その上の海水も一緒に動きます。
津波は海全体の現象であり、波長は非常に長いです。
津波をイメージする際には、「波が押し寄せてくる」というよりは「海底から海全体が押し寄せてくる」という方が適切かもしれません。
人間の視点では波長があまりにも長すぎるので、一時的に海面水位が大幅に上昇する現象に見えるでしょう。
まとめると、以下のようになります。
種類 | 原因 | 範囲 | 波長 | エネルギー量 |
---|---|---|---|---|
津波 | 海溝型地震や海底火山の噴火などの海底地盤の変動 | 海底から海面まで | 非常に長い | 非常に大きい |
通常の波 | 海上を吹く風 | 海面のみ | 短い | 小さい |
津波を対策する
事前の対策
ハザードマップの確認が有効です。
自宅や勤務地などのハザードマップを確認しておき、どこが危ないかや避難経路について予め覚えておきましょう。
また、災害全般に言えますが、家族と緊急連絡先について確認しておくことも重要です。
津波が起きたら
強い地震を感じたとき、直ちに海浜から離れ、急いで高台などの安全な場所に避難しましょう。
高台が近くに無い場合は、鉄筋コンクリート造などの頑丈な建物の上階に逃げることが呼びかけられています。
津波が起きた後
メカニズムの部分で説明した通り、津波は通常の波とスケールが全く異なり、到達後しばらく経過しても繰り返し襲ってくることがあります。
そのため、津波警報・注意報が解除されるまで避難を続けることが重要です。
津波を体験する
津波から海岸を守るというテーマで、Tsunami Tacticsというゲームをリリースしました。
計算量の観点から粒子の数を削減しており、津波というより動く水の塊に見えるかもしれません。
しかし、流体を受け止めることの難しさを体験できる仕上がりにはなっておりますので、その点では津波を体験できると言えると思います。