レビュー
本作の紹介
Hollow Knight: Silksong は、Team Cherry によって開発された傑作メトロイドヴァニアゲーム Hollow Knight の続編です。
「メトロイドヴァニア」とは、探索型アクションゲームの一ジャンルで、広大なマップを探索しながら新しい能力を獲得し、進行可能なエリアを増やしていくスタイルのゲームを指します。
とまあ、私が文章で長々と説明するよりも、公式による紹介であるトレーラーを見ていただいた方が良いと思いますので、ぜひ見てみてください↓
短いのですぐに見終わりますよ!
特筆すべき点
世界観
本作の最大の魅力は何と言ってもその世界観にあります。
虫たちはデフォルメされているためかわいらしい見た目をしているのですが、人間の世界のような法や倫理は当然のごとく存在せず、惨くて冷酷な世界が広がっています。
ただ、確かに惨くて冷酷な世界ではあるものの、儚さや美しさもまたそこにはあるのです。
この世界観は、前作のHollow Knightから引き継がれており、前作をプレイしているとより深く理解できる部分もあります。
また、設定も本当に緻密に作り込まれており、単なる勧善懲悪ではない複雑で重厚なストーリーを構築しています。
あくまでも探索がメインのゲームであるためか、メインのストーリーの側はあまり多くを語らず、登場する碑文やキャラクターも意味深な表現こそすれどあまり多くは語ってくれません。
そのため、プレイヤーは注意深く探索し、観察し、考察する必要があるのですが、そうやって無理に頭を使わずとも、自分の好きな絵が動いていて、美しい音楽が聞こえてきて、気の向くままに放浪しているだけでも実に心地がよく、これはゲームという媒体ならではの魅力だと思います。
グラフィック
現在では3DCGのゲームが主流ですが、本作は2Dのアクションゲームであり、人間の温かみを感じる味わい深いグラフィックになっています。
虫たちのデフォルメも単にかわいくしたというだけでなく、元の虫の特徴を残しながら個性豊かに仕上げられています。
そして、幻想的な背景が儚くも美しい世界観を見事に表現しており、まるで風景画の世界を旅しているようでした。
私は趣味で透明水彩画を描いているのもあって、特にこの幻想的な背景にも感動しました。
音楽
儚くも美しい世界を表現することにおいて、グラフィックだけでなく音楽も非常に重要な役割を担っています。
本作のBGMは壮大でもあり、また繊細でもあり、世界観を見事に補完しています。
そして、タイトルにもある通り歌が重要な意味を持ちます。
ホーネットが奏でる音楽や虫たちの合唱が随所に出てきて、世界観をより一層引き立てています。
また、虫たちの掛け声は非常に独特で、「よくこんなのが思いついたな…」と表現力に感心してしまいました。
敵は掛け声を合図に攻撃を仕掛けてくるので、攻撃を見切るために集中した結果、掛け声が頭にこびりついて離れなくなってしまい、独特な愛着が湧いてしまいました。
キャラクター
前作の主人公は無口で謎めいており、ストーリーを進める毎にその出生の秘密が明らかになっていくのですが、今作の主人公であるホーネットはそれと対照的によく話します。
ホーネットはかなりツンツンした女性なのですが、とても真っすぐな心の持ち主であり好感が持てます。
また、戦闘中の掛け声も独特で癖になります。前作でも「ゲッドゥー!」とか「ヘカーレ!」とか叫んでいたのが印象的でしたが、今作でもとても気合が入っていますね。
ホーネットはこんな具合に既にかなり成熟しているのですが、成長が描かれるキャラクターもいます。
そのキャラクターは序盤で遭遇するのですが、最初は盲目的な信仰や思慮の浅さが見ていられないものの、物語が進むにつれて成長していき、最後にはホーネットも彼女を認めるようになります。
この辺りの話の作り方は人間の世界の話と同じで趣深かったですね。
さらに、公式トレーラーにも登場している白い剣士は主人公のライバルのポジションであり、ネタバレを避けるためにこれ以上は語れないのですが、とにかく重要な役割を果たします。
ホーネットにもこのキャラにも感情が強く備わっていることで、その関係性が深みを増しており、どちらかというと殺風景だった前作とは少し違う雰囲気がありました。
他にも、敵味方問わず様々なキャラクターが登場します。
総じて言えるのは、どのキャラもとにかく印象に残るということです。
ボリューム
本作は2,300円のゲームなのですが、私は通常エンドに30時間、真エンドに50時間ほどかかりました。
これでもまだ全ての要素を回収できていないようで、やり込み要素が豊富にあります。
一方で、探索を極力省いて攻略を見ながら進めれば、アクションゲームが得意な人ならもっと早くクリアすることも可能ですし、様々なプレイスタイルが許容されているのがメトロイドヴァニアゲームならではの魅力になっています。
苦痛の追体験
本作は超高難易度のアクションゲームであり、いわゆる「死にゲー」です。
道中のアスレチックだけでも大変なのに、雑魚敵もボスも本当に強く、何回死んでしまったか分かりません。
また、死んだらリスポーン地点からやり直しになるのですが、リスポーン地点が遠いことも多いため、冒険には常に緊張感があります。
そのため、ストレスも非常に多く、安易に人に勧められないゲームなのですが、真エンドをクリアした今となってはそれも必要な過程だったように思えます。
作中では巡礼者の虫たちが「なぜ苦しまなければならない?」と自問自答する一場面があったのですが、まさにプレイヤーもホーネットや巡礼者の苦痛を追体験しており、それを通じて世界観への没入が深まった面があると思います。
世界観がメインのゲームなら実況や配信で体験するのもありかもしれないのですが、本作はあくまでも冒険をするゲームであり、自らプレイして苦痛を追体験することにもきっと重要な意味があるのです。
注意すべき点
前述のとおり魅力にあふれる本作なのですが、注意すべき点もあります。
それは、超高難易度というより理不尽に思える場面が散見されることです。
ネタバレを避けるために具体的な場面は挙げられないのですが、リスポーン地点が遠すぎることで死にゲーなのにリトライがしずらかったり、物量でゴリ押ししてくる雑魚ラッシュには辟易します。
最近のアクションゲームは高難易度であっても理不尽さはあまり感じられないよう親切な設計になっていることが多いのですが、本作はどちらかというと昔ながらの理不尽さが残っております。
総評
超高難易度のため安易に人に勧められないゲームではあるものの、設定やグラフィックや音楽に裏打ちされた美しくも儚い世界は圧巻であり、そこに没入して冒険するという体験は他には代えがたいものがあります。
確かに苦痛は多かったですが、一生記憶に残るような素晴らしいゲームであり、私はこのゲームに出会えて本当によかったと思っています。
感想
この感動、熱気を記録するためにも、ストーリーを追う形で感想をつらつらと書いていきます。
プレイした人を読者として想定していますので、用語の説明等は行わず、思ったことを率直に書いていきます。
第1章「ファールーム」
苔の洞窟
最初のシーンではホーネットが怪しげな集団により運ばれているのですが、前作でボスとして登場したホーネットに苦戦していたので、「どうしてこんな奴らに捕まってしまったんだ…」というのが率直な感想でした。
そのため、ホーネットの弱体化を懸念していたのですが、いざ動かしてみると「ホーネットがイメージ通り動かせる!嬉しい!」とワクワクし、今後のアクションの解禁にも期待していました。
ボスのコケママは弱かったですが、本作はもともと前作のDLCとして作られる想定だったことを知っていたので、全く油断できませんでした。
骨溜まりの麓
Hollow Knight特有の終末感あふれる集落が広がっており、「帰ってきたなー」という感じがしました。
まさか終盤であんなことになるとは当時は予想できず…
脊髄の道
鐘脈の獣はそこまで強くなかったです。
こいつが今作のスタグポジなんですね、なんかポケモンSVのミライドン・コライドンみたいに犬感があってかわゆいですね~
お名前は「エイラ」なのでしょうか?ホーネットがこの子を呼ぶときにいつもそう呼ぶので。
深層の港
冒険がだんだん厳しくなってきて、ベンチとシャクラの歌声で安堵する日々。
「港」と言いますが、広がるのは海ではなくてマグマなんですね。
世界が滅亡しかかってるのに仕事に夢中になってる炉の娘を見て、人間である私よりも虫の方が仕事のやる気があるんだなと微妙な気持ちに…笑
ダッシュが解禁され、ようやくホーネットらしい動きができるようになりました。
ボスであるレースはスタイリッシュで格好良く、前作で言うホーネットポジションなのかなと思いました。
狩猟の書を見ると「あと1体撃破で追記」と書いてあったので、やはり再戦するんだなとそのときから思っておりました。
ただ、真エンドをクリアした今から考えるとこの記述は意図的なミスリードであり、よく考えられてるなと感心します。
遠景の地
滑空のアクションが解禁され、さらに動きの幅が広がりました。
空中で時間稼ぎができるようになったので地上の敵の対処がしやすくなったのも嬉しかったですね。
その後のボス「第四の合唱者」はあまり強くなかったので、この時点ではまだ嵐の前の静けさという感じがしました。
灰色の丘陵
シャクラが「ボロガワの湖の辺りは危険だ」と警告してきたので素直に従って後回しにすることに。
ネットのレビューだとここの雑魚ラッシュが阿鼻叫喚だったようで、シャクラの警告は正しかったようです。
前作の涙の都のようなもの悲しい雰囲気があるエリアだと感じました。
クレスト「収奪者」を入手し、下切りが一気に使いやすくなって真エンドまでこれ一本で愛用していました。
狩猟者の下切りのような斜め下への突進の方がホーネットらしいのですが、ちょっとキツイですね。
あと、ボスの「ヌレガラス」は放置して散策を進めたのですが、ノミのキャラバンが移動してきたら消えていたので拍子抜けしました。
このゲーム、自由度が高すぎる…
殻木の森
鬱蒼としていて、それでいて清涼感あふれる幻想的な雰囲気もあって、不思議なエリアでした。
まあ、人面花とか枝に擬態した敵とかのせいで味わっている余裕はあまりなかったのですが…
ボス「アマエダモドキ」は強く、ようやくHollow Knightらしくなってきたと感じました。
雑魚の攻撃が2ダメージなのが苦戦した要因なのですが、こちらの攻撃で弾き返せるということに気づいたらあっさり倒せました。
また、場所は忘れたのですが、カゴでこちらを捕まえてくる敵がいて、捕まったら「巨石の牢」というエリアに飛ばされてかなり驚きました。
ストーリーの進行が全く読めなくて緊張しますね。
ベルハート
ボス「ウィドウ」は強かったですが、雑魚を召喚してきませんし、やっていくうちに確かに上達を感じることができてとても楽しかったです。
狂信的な雰囲気、スピーディーでダイナミックな動き、そして第二形態突入後の攻撃の激化…BGMも相まって疾走感がありとても良いボスでした。
また、ホーネットと同じくクモの末裔のようにも見受けられましたが、狩猟の書のホーネットの記述によるとちょっと違うようで、色々伏線がありそうなボスだとも思いました。
暴風の石段
いよいよ聖地シタデルが近くなりました。
ここまででまだ第1章が終わっていなかったので、今作のボリュームの凄さに薄々感づいたのもこの頃でした。
道中でボス「オオホラガイバエ」を撃破したのですが、狩猟の書の説明も相まって、かわいそうなことをしてしまったなと感じました。その先で入手した強針撃は指が疲れるので結局ほぼ使いませんでしたしね…
聖地シタデルの目の前に来たとき、ボス「最後の審判者」が登場しました。「そりゃまあボスがいるよね」ぐらいの感想でしたが、この後に地獄を見ることに。
特に鈴投げの攻撃がなかなか見切れず、今までのボスで断トツで苦戦しました。
リスポーン地点が遠いのもあって本作の不親切さを痛感しましたが、このボス自体は雑魚を召喚してくるわけでもなく、なかなかいいボスではあったと思います。
第2章「唱歌のシタデル」
偉大なる門、聖域の礎
聖地シタデルに着いたと思いきや、鬱屈とした建物の内部に入る羽目になり、さらにはやつれた労働者の敵と戦って疲れ果て、しまいにはベンチが有料に…
過酷な労働の描写には会社員として胸を痛めるものがあり、早く次のエリアに行きたいと思ってました。
幸い、特にボスには遭遇せずにスイスイと進めました。
合唱の間
宮殿のような綺麗なエリアに移り、敵も立派な外套を纏っていて、聖地に来たなという感じがしました。
荘厳な雰囲気のあるエリアで、虫たちが口ずさむ歌も讃美歌のように響いてくるものがありました。
ボス「カラクリの舞踏者」は演出がロマンチックでとても良かったです。
さらに、撃破した後には、そういえばどこかで助けた王子が唐突に現れて、悲しい過去が明らかになりました。
ストーリーの本筋には関わらないものの、こういったサブストーリー的な部分の重厚さはまさに本作の魅力なんですよね。
更に進むと「3つのメロディを集めて来い」とのお達しが。この辺りから探索の自由度がさらに上がりました。
フェイの山
この辺りからあまり順番を覚えていないのですが、フェイの山はアスレチックに特化したエリアとして印象深いです。
ポケモンとかマリオとかでもそうですが、雪系のエリアって終盤に出てきがちですよね。
巨石の牢は全く意図せず第1章の段階で探索したのですが、第2章のエリアなんだな~とここで気づいて改めて本作の自由度の高さに驚かされました。
2段ジャンプを取得してアクションが本当に楽しくなりましたが、過去のエリアの再探索が余儀なくされるなと身震いしました。
シルクの銛が使えるエリアは特徴的な輪があるので辛うじて覚えているのですが、2段ジャンプ解禁後に行けそうなエリアは流石に覚えてないですよね。
囁きの貯蔵庫
カーディナスの登場がいちいち心臓に悪いですね。このゲームのキャラはとにかく印象に残ります。
劇場に入るとボス「トロッビオ」と戦うことに。久しぶりのボスだったのですが、意外と強く、「トゥロォォォビォォォッ-!!!」という掛け声が印象に残る羽目になりました。
竜巻を見切れず苦戦しましたが何とか撃破し、管理者のメロディを取得。
カラクリの中枢
次はアスレチックでカラクリの中枢へ。
フェイの山で鍛えられたのでそこまで苦戦しませんでした。
最上部にはボスがいるのかと思いきや簡単なパズルで勘弁してくれ、設計者のメロディを取得。
ここの合唱のシーンは鳥肌が立ち、第2章のタイトルが「唱歌のシタデル」であることを思い出しました。
発令の間
マエストロやセイショクシャのようないやらしい空中機動の敵がいて嫌な予感がしましたが、発令の間でそれが的中することに。
問題の雑魚ラッシュではウェーブ5を乗り切った時点でクリアしたかと思いきや、まだ続いて絶望しました。
本作の雑魚ラッシュは個人的には全く楽しくなく、毎回萎えていたのですが、ここは段違いでしたので攻略を見ることに。
どうやらシャクラのクエストをクリアしていれば助力してくれるとのことだったのでクエストをクリアしました。
シャクラはものすごく強く、壁に張り付いて眺めているだけで雑魚的がどんどん溶けていきました。もうあなたが世界を救えばいいのでは…
他力本願で「指揮者のメロディ」をゲット。
揺り籠
3つのメロディを奏でてラストダンジョンへ。
白い薔薇の花園にレースが寝ていて、ついに最終決戦に。
ムービーも演出も素晴らしく、美麗な空間で剣戟を交わす2人の姿はトレーラーの最後の方でも紹介されていたあたりからも、製作陣が力を入れた見せ場なのでしょう。
いつかこのシーンのファンアートを描きたいなと思います。
レースはとても強かったのですが、何とか撃破。
「自分は偽りの命だ」と言うレースに対して、「いいえ、あなたは確かに命よ、私はそのような存在を見てきた」と返すホーネット。
ホーネットは真っ直ぐでツンツンしてあっさりしていますが、レースは屈折していてジメジメしていて湿度を感じますね。この2人の関係からは前作には無い有機的なものを感じました。
また、「そのような存在」とは前作の主人公である放浪者を指すのでしょうが、情緒豊かなレースとはあまりにも違いすぎるような。この辺りの対比もとても味わい深いですね。
余談ですが、EDで気づいたのですが2人の声優って名前からして日本人なのでしょうか。意外な活躍ですね。
表ラスボスのシルクは見た目や攻撃方法、そしてその末路からして前作のラディアンスを彷彿とさせましたが、もちろんラディアンスほどは強くなくて安心しました。
真エンドをクリアしても、結局シルクについてはよく分からなかったですね。前作のソウルの師のように力に取り憑かれてしまったのか、それともあれが本性なのか。
表エンドはホーネットがシルクに取って代わるという結末に。
前作の表エンドも主人公の放浪者がホロウナイトに代わる器となったので、似た結末だなと思いました。
世話役との会話で、ホーネットは自身の血に由来する支配者としての欲を自覚している旨の発言をしており、それが顕現したのが表エンドということなのでしょう。
胆液の沼
新エンドを迎えるためにクエスト「シルクとソウル」を受注。
うち2つのアイテムは簡単に入手できたのですが、最後の1つがここにあり、シャクラのクエストで中途半端に探索していたここを再訪する羽目に。
まずエリア全体の雰囲気がとにかく不愉快で気持ち悪いのですが、トラップや雑魚敵の挙動もとにかく嫌らしく、ここで心が折れたプレイヤーも多かったようです。
ボス「偉大なるグロウル」は第2形態で前作主人公のようなソウルを使ったように見える攻撃をしていて、ちょっと伏線がありそうな感じがしました。
ソウルを司る存在であるカタツムリが近くで死んでいるので、奪ったのでしょうか?
第3章「アビス」
アビス
かなり前作との関連が感じられる章でした。
探索を進め、「シルクの跳躍」を取得。
ここのアスレチックはなかなか苦戦しました。また来るの嫌だなぁ。
地虫の穴
全エリアが虚無のせいで世紀末のようになっていましたが、ここは錬金術師くんのせいで「感染」が広がっていて別の種類の地獄と化していました。
生命力をもたらす輝きに取りつかれたムシから、ラディアンスによる汚染を真っ先に連想したのですが、ホーネットも同じ感想だったようで安心(?)しました。
花の心臓
場所が分かりにくすぎる…
何とかたどり着いて、ボス「聖堂の守護者セス」に相対しましたが、攻撃が非常に見切りづらくてかなり苦戦しました。
後続のボス「ニュレス」は登攀者の爪があれば安定して戦えますし、第2形態に入ったら道具でゴリ押せば倒せたので、前座のセスの方が強かったように思います。
ただ、ニュレスは不気味ながらも美麗な見た目や切ない音楽からとても好きな敵ではあります。
珊瑚殻の心臓
珊瑚の塔の雑魚ラッシュで心が折れかけました。
この空間では道具の消費が無いことだけが救いで、発令の間と違って助けに来てくれるNPCもいないので本当に大変でした。
ボス「珊瑚殻の王カーン」はまさかの初見で撃破。とにかく雑魚ラッシュが苦痛な本作ですが、間違いなくここの雑魚ラッシュが一番苦痛でした。
狩猟者の心臓
ボス「スカールの歌い手カーメリタ」は、ビジュアルや歌や掛け声などがとても良くて好きなキャラです。
ニュレス、クローバーの舞踏者、カーメリタ、真ラスボスなど、非常に魅力的なボスが多いのが3章の特徴なのでしょう。
そんなカーメリタですが、真ラスボスの次に強かったように思います。
理不尽なボスではなく、慣れればウィドウのように楽しいのでしょうが、前座の雑魚ラッシュのせいで楽しさはあまり感じられず。
やはり雑魚ラッシュは本作の苦痛要素だと思うんですよね…。
真ラスボス
狩猟の書はミスリードで、レースとはなんと3回戦うんですよね。
ただし、今回は本当に別物で、間違いなく今作における最強のボスでした。
日本語の攻略がほとんど無いので、ご参考に後ほど私の攻略法を載せようと思います。
余談ですが、発売からまだ間もないこともあってか、ネット上には本作の情報はあまりなく、中にはAIによる嘘の記事も無視できない割合で見受けられました。
AIという光による汚染が広がり、自我を失った人間がAIの出力を自分の思考かのように垂れ流している様は、さながら前作の世界のようで目を覆うものがありましたね。
本当に大変でしたが何とかレースを撃破し、虚無が抜け落ちたレースを抱きかかえるホーネット。
死にかけのシルクを糸巻き代わりにして力を紡いでアビスを脱出するも、虚無に囚われてしまったようです。
そこで助けてくれたのがなんと前作の放浪者で、胸が熱くなりました。
脱出に成功し、起き上がるホーネットと、フフッと笑うレース。
ムービーはここで終わりでスタッフロールに入り、真エンドが終了します。
タイトル画面に戻ると、ホーネットの針の隣にはレースのピンが刺さっており、なんとも粋な演出だなと思いました。
2人の関係性をカービィに例えるならば、ホーネットがカービィだとすると、レースはマホロアみたいなんですよね。
マホロアの湿度の高さは星のカービィWiiのリメイクの追加ストーリーで明らかになったことですし、ぜひレースについてもDLCや続編など何らかの形で見てみたいです。
こうしてみると、前作と同様に表エンドはバッドエンドのようなものですので、「クリア」とは言えない気がしてきます。
プレイヤーの方にはぜひ真エンドまで体験してほしいのですが、いかんせん本作の厳しさを考えると達成率は相当低そうですね…
最後に
ネタバレ無しの総評でも述べた通り本当に素晴らしいゲームで、真エンドを迎えた今はちょうど夏が終わって秋になったような清涼感と喪失感があります。
しばらくは考察を読んだり、ファンアートを描いたり、サウンドトラックを聴いたりして本作の余韻に浸りたいです。
【付録】漆黒のレースの攻略
最後に付録として真ラスボスである「漆黒のレース」の攻略を書いて終わりにしようと思います。
クレスト
収奪者を採用
- 赤:カラクリバエ、まきびし
- 青:毒、ドルイド、長い爪
- 黄:サイコロ、登攀者の爪、+α
心が折れかけて設計者で道具を主体とする戦法に切り替えようとしましたが、破片の調達が面倒だったので、結局慣れている収奪者に戻しました。
前半戦は収奪者と長い爪の組み合わせによるリーチを活かして安全に戦い、後半戦は毒カラクリバエと毒まきびしで一気に片を付ける戦法です。
なお、シルクスキルは使わなかったです。そのため、ドルイドは専ら回復のためなのですが、お好みに合わせて別のものでも良いかと思います。
基本的な立ち回り
空中下切りによる上からの攻撃をメインにします。
なお、レースは突然ワープしてくるので走り回るのは禁物です(なんと接触2ダメ!)。
回復の隙は十分にあるので、壁蹴り+2段ジャンプで十分高いところに行ってから落ち着いて回復しましょう。
第1段階
以下の各パターンに対して反射的に動けるよう練習しましょう。
第1段階がほぼノーダメで行ければクリアは目前です!
-
パリィ
「キンッ!」という音と光に対して反射的にジャンプするよう徹底的に練習しましょう。
下切りで攻撃するチャンスです。 -
3連突進
1段階目の終わりを下切りしましょう。
なお、2段階目の終わりを下切りするのは危険です(3段階目でたまに突然飛び上がってくるので)。 -
その他の攻撃(3連切りなど)
ジャンプで躱し、後隙を下切りで狩りましょう。
ただし、前の2つの行動ほどは隙が無いので、無理は禁物です。
第2段階
視認性の悪い攻撃をしてくるのでストレスが溜まりますが、3つの弾を発射してくる攻撃は歩くだけで避けられることに気づけば、第1段階とそこまで変わらないです。
地面から触手を生やす攻撃は、終わり間際に次の攻撃が来るのでそちらに意識を集中させましょう。
第3段階
津波は設置物を消してしまうので、最初の津波2回が終わってからまきびしを撒き、ハエを召喚しましょう。
画面が賑やかになり、演出も派手になって緊張しますが、追加の攻撃はそこまで凶悪ではないので、集中力が切れないうちに道具で一気に押し切りましょう。
第4段階
いよいよ最終段階です。
道具を使い切り、それでも倒せなければ第1段階までと同じ立ち回りで冷静に後隙を狩りましょう。
第4段階で追加される攻撃は食らえば3ダメージと非常に痛いですが見切るのはそこまで難しくなく、最後のダイブの後隙は下切りで攻撃するチャンスでもあります。
付録の最後に
漆黒のレースは間違いなく今作最強で、何度も負けて心が折れかけましたが、第1段階で徹底的にパターンを体に染み込ませたら、クリアは意外とすぐそこでした。 対人ゲームではないのでパターンは決まっており、このボスに関しては運要素も少ないので、パターン化を徹底すればきっと大丈夫!